自動車優良部品推奨制度に基づき、JAPAから推奨を受けた補修部品は約200品目にのぼる。
 各部品メーカーによる推奨製品へのこだわりと、品質維持のための取り組みを紹介する。

 「TCL」ブランドとして、ブレーキフルード、ロングライフクーラント(不凍液)、シャーシ塗装剤など、約200品目にわたるオートケミカル用品を製造販売する谷川油化興業。

 クーラントやブレーキフルードのメーカーとしては、国内で唯一アフターマーケットを主要販売先とし、整備工場、ディーラー等へ幅広く製品を供給している。


◆長い歴史で培った高品質な製品作り、環境への配慮も

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 60年以上にわたりケミカル製品を製造してきた中で培った高い技術力が特長の同社はJIS規格に基づいた高品質な製品を、安定価格で市場に供給している。

 また、ブレーキフルードメーカーとして国内で唯一、蒸留設備を有し廃溶液の再資源化も手がけるなど、時代の流れに合った製品作り、特に環境に配慮した製品作りにも積極的だ。

 主力製品のブレーキフルードは、国内自社工場での一貫作業により、米規格(FMVSS)を上回る高沸点を有し、沸点降下の少ない優れた性能を発揮する。


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 クーラントは、防錆力を高めた高性能のロングライフクーラントによって市場ニーズに応えている。

 さらに近年では、クーラント強化・復活剤「クーラントリバイブ」の販売も好調。同製品は劣化したクーラントや交換したばかりのクーラントの防錆・腐食性能を復活強化させ、オーバーヒートを防止する。

 こうしたクーラント強化剤も、十数年前に同社が業界で初めて開発したもの。環境意識の高まりとともに、クーラントの寿命を伸ばし廃液を削減する強化剤の環境負荷低減効果が着目されている。

 2014年にSPKの子会社となったことで、SPKの販路を活用した販売先の拡大、展示会等における各種PR活動の活発化など、既存市場の強化に取り組むとともに、昨年には共同で新ブランドも設立。新たな事業展開を図っている。



◆技術力の粋を集めた高性能製品の新ブランド「TCL ADVANCE」

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 SPKとの共同事業として新たに立ち上げたブランド「「TCL ADVANCE(ティーシーエルアドバンス)」は、これまで整備工場ルートでの販売が中心だった同社製品を、より幅広い層に認知させることを目指して企画された。

 昨年10月に、第1弾製品として高性能ブレーキフルード「《ULTIMATE PERFORMANCE SERIES》」を発売、全国の自動車用品店などで販売開始した。

 ケミカルメーカーとしての長い歴史と高い技術力を強力にアピールするため、競技専用の「Competition」とストリートユースの「Premium」の2種を発売。

 特に「Competition」は、市場調査を基にしたデータ分析や、プロドライバーらの協力のもと、2年以上に渡って行った実戦テストデータにより、踏力がダイレクトに足に伝わるブレーキタッチの良さ、ブレーキコントロールのしやすさをブレーキフルードによって実現することに成功した。

 今春には、第2弾製品としてクーラントの発売を予定しており、ブランド訴求の取り組みをさらに活発に推し進める予定。

 同時に、これまで同社製品のユーザーであった整備工場らに対しても、改めて同社製品の品質の高さを知ってもらうことで、一層の販売拡大につなげたい考え。



会社概要

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谷川油化興業株式会社

〈代表者〉中田陽市

〈本社・鶴見工場〉神奈川県横浜市鶴見区矢向1-13-11

〈金沢工場〉神奈川県横浜市金沢区福浦1-10-10

〈URL〉http://tanikawayuka.jp/



一般社団法人日本自動車部品協会 JAPA